【中国】中国協力の”アメリカ初高速鉄道”建設計画頓挫-米企業、中国側との合弁解消を発表

gaotie


まず、微博(ウェイボー)の記事をご覧ください。

「【アメリカ企業が協力をやめた 中国のアメリカ初高速鉄道プロジェクトは”ダメに”なった?】米国エクスプレス・ウエスト社は木曜日(6月9日、中国時間)に、中国中鉄と合弁で建設する高速鉄道プロジェクトが継続できない、同社は他のパートナーとの協力方法を模索すると発表した。新華社は当プロジェクト担当の(中国側の)マネージャーの言葉を引用し、エクスプレス・ウエスト社の声明は突然であり、無責任で、一方的な声明は協力枠組み協議に違反するとしている。」(財経ネット)

引用ここまで。

アメリカのエクスプレス・ウエスト社が、ロサンゼルス‐ラスベガス間の高速鉄道計画を中国企業と協力して建設すると発表したのは2015年9月、ちょうど習近平主席訪米直前のことです。当初の計画では今年(2016年)9月に着工予定とのことでしたが、8日(アメリカ時間)、同社は中国側との協力を解消したと発表しました。

エクスプレス・ウエスト社は、ホテル会社が母体となっているアメリカのプライベートベンチャーで、2012年より高速鉄道計画を推進しています。もっとも、連邦政府に資金(ローン)を申請しているものの、事実上却下され、何度も計画を遅らせています。要はこの計画、資金調達の目途がたっていません。(同社の詳細はWikipediaで。日本語版英語版《英語版の方が若干詳しくなっています》

その計画に、突然中国側が乗ったことになります。タイミングからして習近平主席訪米の成果演出の一環でしょう。当初から中国側の思惑と同社の考えにずれがあったようで、L.A.タイムズの記事にも”詳細は乏しかった”と指摘されています。同社は合弁解消の理由として、中国側の”スケジュール通りに効率的に実行する能力(の欠如)”を挙げています。また、同社は連邦政府のいわゆるバイ・アメリカン条項(アメリカ製品を買うことがローンの条件となっています)に対する不満を述べています。(L.A.Timesの記事はこちらから《英語》:China will not build L.A.-to-Vegas rail line — U.S. company calls the deal off

経緯や発言を見ていると、あまりにもざっくりしていて、そもそもこれは本当に実現性のある計画だったのか、本当に双方とも計画を実行する気があったのか、疑いの目を向けたくなるほどです。資金面で折り合いがつかなかったのでしょうか。もしかしたら、まさかとは思いますが本当に習近平主席訪米に花を添えればそれでよかったのかもしれません。その後のことは、あまり考えていなかったのかも…うやむやになればよし、と思っていたら、突然のエキスプレス・ウエスト社の発表に大慌て?!いや、国を代表する企業がからんでいるのに、さすがに、そんなことはないと思いますが…

ところで先日、ベネズエラにおける中国高速鉄道の事実上の中断が中国国内で報道され、反響を呼んでいます。中国の友好国であるベネズエラですが、近年の深刻な経済・社会危機の影響もあり、工事が中断されてしまい、中国側の関係者も既に引き上げてしまいました。荒れ果てた建設現場の写真に、ショックを隠せないネット民も少なくないようです。(参考写真は下部欄外をご覧ください↓)中国の高速鉄道の海外展開は、各地で色々と思いがけない事態に遭遇しているようです。

さて、話をアメリカの高速鉄道に戻しましょう。中国人の反応です。

→賠償を求めることが出来るだろうか

→枠組み協議は、協議がないのと同じ

→海外に輸出するのは、やっぱり難しいんだなあ

→全世界の高速鉄道プロジェクトは、数えてみると、いくつダメになった。たくさんダメになってるじゃないか。むやみやたらと何やってるんだ?

→ハハハ。

→アメリカ人はいっぱい歩いてダイエットでもしろ。

→今までで、高速鉄道の輸出で成功したプロジェクトってあったっけ?

→”メイド・イン・アメリカ”を強制するんだ…

→全然意外じゃない

→どうして海外に輸出しなきゃならないんだ?!自国の事もうまくやらないのに

→そこらじゅうで、どうしょうもないゴロツキにばかりお金をばらまいて、まともな友人の一人もいない。

→一帯一路、ダメになった

→価値観がちがうのに、どうやってうまく協力してやっていけるんだ

→経済戦

→今年の中米関係、両岸関係、中日関係、中欧関係は全部停滞に陥っている。中国が過去にバラマキをしたことと、協力はどうやら別モノらしい。まるで突然また冷戦時期に戻ったみたいだ…

→遼寧号を派遣しろ

(訳者注:遼寧号は中国の初空母です)

→ああ、高速鉄道よ、高速鉄道、恥!

→違約賠償条項はないのか?

→ハハハハ、嬉しい。晩御飯のおかず増やそう。

→一帯一路、頑張れ

→安くても意味ない

→どうして全部ダメになるの!

→そして今度は、日本とこのプロジェクトやるんじゃない

→ああ、天朝(中国)よ、天朝よ

→コメント欄を見るとみんなで中国をあざ笑っているが、海外に輸出をするのは難しい、とても簡単ではなくて、今の政権は大変なプレッシャーを受けていてる。一帯一路は難しい道のりなんだ。でも問題は中国にあるのではない。中国の勃興を阻止しようと各方面が力を合わせていて、中国人民の福祉を損なっているんだ。おまえら、何を喜んでいるんだ?

→某党は既に民族復興の負の遺産になっている(冷や汗マーク3つ)

→もしこのプロジェクトが成功したら、高速鉄道の輸出のすばらしい広告になる。アメリカをなだめる努力を極力するべきだ。

→中鉄がもうけても、われら庶民は何も得られないのに、損をしたら納税者のカネで補填する

→国家の高速鉄道プロジェクトは、大躍進すぎる…

→どうしていつも相手が協力をやめてくるの、こういうニュースは本当に見飽きた!問題はどこにあるわけ。外人は損する商売はやらないでしょ(怒りマーク)

→どうしてこんなに多くの人が(記事に)いいねを押しているの?

(訳者注:コメントは現時点で1, 400件ほど、いいねは600件を超えています)

→政治、経済、互いに関係している。

→高速鉄道は人口密度が大きくて、長距離で大量に輸送する必要があるところが適している。人口移動が多くない国や地区では需要が切迫していない。自分たちの技術を磨いて、よいものをつくれば、市場は必ずあるはずだ。急いでも事を仕損じる。

→アメリカの息子になりたいのに、アメリカ・パパはまだ認めてくれない

(訳者注:中国ネットではよく国家間の関係を親子の関係になぞらえます。例えば、アメリカ・パパに対し日本息子、という感じ。中国にとってのパパはロシアのようで、しかも何故か本当の父親よりも継父と呼ぶ場合が多いようです。当然中国はその文脈では継子となります)

→李(克強)首相には極めて失望した。命がけでこんなにも長くセールスをしていたのに、一つも成功していない。

→コメント欄に理知的な人がどんどん増えて来たね

→品質にも技術にも問題はない。相手が心配しているのはアフターケアだ。信用を重んじず契約精神が欠けた国家だから、相手は恐れているんだ。メキシコ高速鉄道がダメになり、ベネズエラ高速鉄道がダメになり、インドネシア高速鉄道がダメになり、トルコ高速鉄道が中途半端で、タイ高速鉄道もダメになりそうで、ロシアの高速鉄道が成功するかどうかは中国がどれだけのお金をあげるかにかかっていて、今、アメリカの高速鉄道もダメになった。タンザニアの小さな友好鉄道だけがゆっくり走っている。

(訳者注:タンザニア-ザンビア間のタンザン鉄道は、中国の協力で1976年に建設されています)

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→保護貿易。ニセ自由貿易国

→ロシア・パパよ、やめたりしないでよ、ロシア・パパは少しはメンツを立ててね

→規則を守らないのは誰か、みんなわかっているよね

→お金で買う外交で得られるものはあるのだろうか?国の国際的イメージはお金で維持するものじゃない。中国政府の考え方は本当に問題がある。まだ時期尚早なのに勢力を張りたいという心が既に表面にあらわれてしまって、今は乗りかかった船で止められない

→中米関係、中日関係はどんどん遠くなる。プロジェクトがダメになるのは時間の問題だ。(涙目マーク)

→中国に原因があるんじゃないか。こんなに多くの国でダメになって

→中国とロシアの艦隊が釣魚島(尖閣諸島)に行ったことと、ちょと関係あるんじゃない

→ボーイングとの契約をすぐやめてしまえ

(訳者注:習近平主席は、2015年9月の訪米の際、ボーイング社より300機の航空機を購入することを発表し、大きな話題となりました)

→地に足をつけよう、とだけ言いたい

引用ここまで。

引用元:微博

(ご参考:ベネズエラの高速鉄道現場1)

venezuela high speed railway 2

(ご参考:ベネズエラの高速鉄道現場2)

venezuela high speed railway


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