中国:これが”正統”揚州チャーハンだ! 庶民の味に当局が”新基準”ーそんな高級チャーハン食べたことがないとの指摘も

yangzhouchaofan

中国でチャーハンと言えばこれ、揚州チャーハンです。いわゆる日本の五目チャーハンで、味は比較的淡泊、ごはんはパラパラとしています。中国のレストランに行って”ヤンヂョウチァオファン!”と頼めば、”ほらよっ”、と大抵どこでも出してくれます。味はあまりはずれません。逆にこれをはずすような店からは、すぐに出た方がいいかもしれません…

さて、そんな中国の国民的チャーハンに当局が新基準を設定したというニュースです。

「【揚州チャーハン新基準登場!】(江蘇省)揚州市品質監督局は22日、正統な揚州チャーハンを発表した:①主原料はインディカ米、生卵3‐4個②具は、なまこ、地元の鶏モモ肉、中華ハム、水で戻した干し貝柱、淡水エビ、水で戻したしいたけ、生タケノコ、グリーンピース③炒めた米をパラパラにし、きらきらに透明に光らす;色彩は鮮やかで調和がとれていて、赤、緑、黄色、白、オレンジである;チャーハン特有の香りと味がする。」

引用ここまで。

実はこれに先立ち2002年に、揚州市の業界団体が揚州チャーハンの基準を定めていたそうです。今回の新基準は同市の当局が定めたということで、少なくともこの地域では”強制性”があるそうです。当局がこの基準をもっと広めたいと考えていることも別の記事には示唆されています。”チャーハン特有の香りと味がする”って、そりゃそうでしょう。それにしても、どうしてこれが基準に入っているんでしょう?

食品や飲料について、何が”正統”か、という論争にお目にかかることがあります。フランスなどは戦略的に”シャンパン”の基準を設けているし、日本の”日本酒”にも、日本酒と名乗るのは日本製、と言って付加価値を高めブランディングをしていく動きがあります。それにしても、”正統”な揚州チャーハンですか…確かに揚州とはついているものの、揚州チャーハンはそれが意味をなさないほど世間にあまりにも普及しすぎていて、一膳めしやにも当然あるようなありふれた安いメニューなのです。標準化され工場かどこかで生産されるような性質のものでもないし、使う食材が揚州原産というわけでもありません。言ってみれば(あまり適切な例ではありませんが)突然、日本の国民食(?)カレーライスの発祥地(場所はさておき)の市町村の品質管理部門がカレーライスの基準を決めるようなものでしょうか。牛肉が入っていなきゃだめ、じゃがいもが入っていたらだめ、こげ茶色してなきゃだめ、十分ねっとりしていなきゃだめ、カレーライス独特の香りと味がしなきゃだめ、そうでなければ”正統”なカレーライスとは認められない、と言われているようなものかも。かなり余計なおせっかいというような感じも…そもそも、揚州チャーハンって、本当にそこまで”たいそう”なものでしょうかねえ?

微博(ウェイボー)の中国人のあいだでも、なかなか盛り上がっているようです。

→それじゃあ、俺が以前に食べていたのは、何だったんだ?????

→じゃあ、ニセものを食べたらどうしたらいいの?やっぱり12315に電話するの?
(訳者注:12315は、国家工商行政管理総局の消費者通報専門ラインです)

→ずっとグリーンピースとにんじんだけが入っていると思ってた

→基準ってだけだよ。本物と較べてみよう、っていうだけだよね。基準が出たけど、どれだけの人が基準に達しているのかな

→一皿いくらか、尋ねる勇気がないなあ

→単なる卵チャーハンじゃん

→醤油をかけるな、って直接言えばそれでいいじゃん!

→こんなに長いあいだ食べてきたけど、なんとニセものだったんだ

→悪くなさそうだね

→お腹がすいた

→こうなっては、揚州チャーハンですら(高くて)食べられないわ

→私が食べているのが”正統”じゃないとしても、このチャーハンが好きなの!

→このような規定があると、今後は簡易版の”揚州チャーハン”は、名前を変えなきゃいけないのか?

→エビの入っている揚州チャーハンなんて、今までついぞ食べたことないぞ

→(揚州チャーハン)大好き

→ずいぶんと高い基準を厳格に要求しているね

→なぜか我が大揚州に泥を塗られた感じがする

→全てのチャーハンが揚州チャーハンってわけじゃないんだ!!!

→外地(訳者注:中国本土以外、即ち香港、台湾や諸外国を指します)では、どうやって炒めるのかな?

→一粒38元(約720円)ですか?
(訳者注:国慶節連休中に、山東省でエビ一尾38元と書かれたメニューを一皿38元と思って頼んだ客と店側がもめ、大騒動となりました。有名なぼったくり事件として広く知られていて、何かと引き合いに出されます)

→ひますぎ、やることないの?

→我らが揚州チャーハンがこの頃熱いねえ

→じゃあ、結局何件の店が合格したんだ

→蘭州ラーメンにも基準が出来たらいいな
(訳者注:そう言えば、蘭州ラーメン屋は各地にあります)

→じゃあ、以前からあるのは卵チャーハンって呼ばなきゃいけないわけ?

→チャーハン食べ過ぎて、アタマがおかしくなったんだ。

→チャーハンって、ごはん使うのがカギだろ、おおげさな。

→揚州チャーハンすら、自由に呼べないんだ。そもそも以前、私が食べていたものは違うものなんだ

→痛風患者だから、この基準を満たす揚州チャーハンは食べられないな

→基準に合わない揚州チャーハンは、ホームレスに払い下げだね

→チャーハンにすら基準があるんだ

→卵3、4個?2個で十分じゃない?信じられない

→基準に違反したらどうするの?

→誰か、正統(揚州チャーハン)食べたことあるやついる?

→結局、お金がらみってこと?

→油は下水油を使うな、とは書いてないんだな
(訳者注:下水油とは、工場などの排水溝や下水溝に溜まったクリーム状《あるいはスカム状》の油を濾過し精製した安物の食用油脂のことで、中国で大きな社会問題となっています。そう言えば以前、外国人のあいだで、外食をすると油にやられる…とよく言っていたのですが、このせいだったんですね)

→25年間ニセの劣化版チャーハンを食べてきたわけか

→揚州に四年間住んだことあるけど、一度も正統な揚州チャーハンを食べたことないなあ。この基準が出来たあと、(基準が)執行されるのかなあ?

→やれやれ、多くの事に規定や基準があるけど、だれも守らない。単なる紙くず、浮雲だ。

→あなたの国(訳者注:中国のこと)のとある品質検査部門はまともな仕事をせず、表に出てきてこんなことをしている

→あのねえ、揚州は海沿いじゃないんだから、貝柱を入れるなんて

→最も重要なことは!醤油を入!れ!る!な!

→こういう役人たちは少しはもともな仕事ができないのか。今後、マントウや中華まんにも基準なんかをつくるつもりか!

引用ここまで。

そのうちに、どこかのレストランで”非正統”揚州チャーハンとか、揚州チャーハンとそっくりな”楊州”や”煬州”チャーハン、なんてメニューにお目にかかれるのかもしれませんね。

翻訳元:微博,关键词-扬州炒饭,新标准


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