【中国】メディア・ネットで猛烈な愛国キャンペーン展開中-南シナ海仲裁裁判、”日米陰謀論”も画策?!

south china sea dispute

中国政府は、メディアやネットをフルに活用して、猛烈な愛国キャンペーンを展開しています。仲裁裁判の裁定が出た12日は、朝から南シナ海関係の記事が微博(ウェイボー)にも次々と掲載され、特に裁定発表後の12日夜から13日にかけては、他のニュースがかすむほど、ひたすら南シナ海関係の記事ばかり。本日14日になっても、まだかなりのハイペースで記事が配信され、愛国心を煽るだけ煽っているようです。ここまで盛大な愛国キャンペーンはなかなかお目にかかれません。コメント欄も愛国的で勇ましい内容で溢れかえり、”フィリピンを叩け””開戦だ””南シナ海は中国のもの””中国は昔と違い、強大だ!”と気勢を上げるコメントが渦巻き、ネット民もアドレナリン全開と言う感じです。(関連記事ご参照)

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特筆すべきは、南シナ海仲裁裁判の記事がここまであふれかえっているにもかかわらず、裁定の具体的な内容が一切報じられていないことです。圧倒的な愛国感情が渦巻く中、その点を疑問に思う人も少しはいるようです。微博(ウェイボー)をちょっと見てみましょう。

→裁決の結果は結局どうだったの?

→今までに、誰か仲裁の具体的内容を見た人はいる?国際海洋法条約のどこを根拠として裁定が行われるのか知りたくないか?裁定結果は一体どれほど中国にとって不利なんだろうか。でもネット中どこを探しても仲裁の具体的内容をみつけることができない。南シナ海仲裁の具体的内容を誰が封鎖しているのだろうか?目的は何なのだろう?今晩(12日)まで、私は南シナ海は中国のものだとずっと堅く信じていたが、ネット中を捜しても南シナ海の仲裁結果の具体的内容を捜すことが出来なくて、(初めて)動揺し始めた。

引用ここまで。

それでは、次々と配信される記事は、どのような内容なのでしょうか。まず、中国の実効支配を誇る内容が配信されています。加えて、仲裁裁判の裁定結果を貶め、今回の裁判はアメリカと日本が裏で画策したものというイメージを作り上げようと躍起になっているようです。記事によりどのような”印象操作”をしようとしているか、いくつか具体例を見てみましょう。

◆人民日報:”非合法の裁決は紙屑にすぎない”-この”紙屑”という言葉はコメントにもよく引用され、イメージ戦略としてかなりの成功を収めています。

◆仲裁裁判の仲裁人の任命は、当時、国際海洋法裁判所の所長だった日本の柳井俊二氏が一手に取りしきったと指摘-日本人が裏で画策したというイメージをつくり、アメリカと日本に批判の矛先を向けることに成功しています。

◆仲裁裁判のパネル(判事)が全員非アジア人であるとして、実情をよく知らずに裁定したと外務次官が非難-この非難は成功しなかった模様。”果たしてアジア人だと公正なのか”、”フィリピンもアジアだから中国と条件は同じ”等、ネット民の批判が集中。

◆常設仲裁裁判所は国連とは関係ないと盛んに宣伝-(実際は、中国は1899年に同裁判所が設置された際からの原締約国であるにもかかわらず、その事実は伝えず)記事とコメントを使って、常設仲裁裁判所は国連に全く関係なく、単に国際司法裁判所に”間借り”をしているだけ、としてあたかも”民間機関”かのような印象を必死に作り上げ、印象操作を展開。仲裁裁判所の権威を下げようと躍起になっており、ある程度印象操作に成功している模様。

こう言った感じで、次から次へと色々と繰り出してくるさまは、まるで中国で”値切り交渉”をしているようです。売り手はあの手この手でなんでもいいから理屈を並べて高く売りつけようとし、買い手の方はケチや難癖をつけまくり、屁理屈を並べてとにかく値切ろうとする-取り敢えず、事の”正確さ”よりも何よりも、今は愛国心を煽るだけ煽ればいいのでしょう。また、何かあったら、相手に対する”人格攻撃”を行い相手を貶めようとするのは、中国国内でも内部闘争の際や公安によって使われる常套手段です(今回は”人”ではなく”裁判所”ですが)。逆から言えば、自分に理があれば諄々と正当性を説けばいいだけですから、”歴史的にそうだ”と一方的に言い張る以外、国民を納得させられるだけの理屈を持ち合わせていないということでしょう。

今日は、圧倒的な愛国の声のかげに隠れた少数意見を集めてみました。このような声は本当にごく一部ですが、ご紹介しておきましょう。

→無知、無頼、野蛮、暴力…

→現在の庶民と義和団には変わりがない。好きなように扇動され、理性がなくなる。

→中国の一部の人には恐れ入る…自分は、弾圧され、下水油を食べ、城管(訳者注:都市管理の役人)に殴られ、警察に殴られ雷洋にされ(訳者注:警察に殴打され亡くなったとされる青年)、色々な危害を与えられ…下水油を食べてお腹をこわす 某党が反米させれば反米になり、反日させれば反日になり、反”何か”にさせられれば、反”何か”になり、まったく…(希少だね) 不思議だね 中国人が弾圧される時には、【みんなはこんな風に積極的】ではないよね。捕まるのが怖いのかな……

→いわゆる九段線を他人の家の前に引いて、それなのに公然と国際法に挑戦している!ハハ……終わったな

→アフリカの名前を知らないような貧乏な何カ国かが支持してくれているが、道理がないから広い支持を得られない。世界の大部分の主要国家に反対されているのに、こう罵っている:事実を顧みない、法律の上着をまとった政治茶番劇だと。中国にこんなにも恥知らずのごろつきが多いのは、長年受けた洗脳により輩出されたからだ。

→外交官が領土争いを解決できず、毎回、毎回、ビンタをくらって、南シナ海の九段線が完全に否定され、韓国がアメリカのミサイル迎撃システムを配備して、アメリカが緻密に布石を打って、中国は四面楚歌に陥っている。中国の反応がもし外交の範囲にとどまらないんだったら、この国は早かれ遅かれ、散……

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→民主集中制をまとった独裁国家…

→大大(訳者注:習近平主席)は偉人になるって言ってなかった?中興の主になるって。でもどうして彼が政権についてから、経済もだめになって、国防も危険な状態になってるの

→まず、中国人は国が何の福利ももたらしてくれないと思っている。欧米国家の福利や医療、教育、失業手当、科学技術、人民の言論の自由が共産党と較べものにならないことを見てみろ。アメリカの国民が抗議したらオバマを政権から降ろすことができるが、中国はどうだ?抗議したって、デモをやろうとしたら絶対に武力で鎮圧される。国民は提案をする権利がないのか?我らに納税をさせるだけで、人民の為に仕事をしない。こんな政府はいらない!

引用ここまで。

引用元:微博

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